要注意! 水泳選手によくある3つのケガを詳しく解説

要注意! 水泳選手によくある3つのケガを詳しく解説

競泳などの選手は普段タイムを縮めるためにかなりの練習量を取り組んでいますが、トレーニングを行うことで起こしやすいケガというものがあります。 水泳をする以上避けることができないケガといっても過言ではありません。 しかし、対策やケアを行うことで防ぐことは可能です。

今回は水泳選手によくあるケガについてご紹介します。

よくあるケガ①水泳肩

水泳肩(スイマーズショルダー)というのは、肩の関節の可動を繰り返しによって発生する故障のことです。症状としては、腕や肩を動かすときに痛みを感じ、可動域が制限されてしまいます。競泳選手にとってはタイムに関わる大きな問題となるケガです。バタフライやクロールの場合、基本的に水の中での推進力の源は腕の運動によるものですので、トレーニングを重ねていく中で発生しやすいケガといえます。

その原因は、例えばクロールの場合、水中をかいた後に一度自ら腕を抜き、再び腕を伸ばして水中へと入れるという動きを繰り返します。そのとき肩の関節は水に入れる瞬間に内側に回転すると同時に前方に向けて一気に伸ばされます。すると、肩甲骨にある靭帯と上腕二頭筋の腱が擦れ合い、腱への血液循環が悪化するのです。その繰り返しによって炎症を起こし、摩擦が強くなり最終的に肩の関節痛を起こしてしまうのです。

通常、この症状が出る場合には肩や胸の筋肉が固くなっていることが多く、筋肉の柔軟性を改善することから始まります。また、根本原因として体幹回旋を行う可動域の減少も考えられますので、それらの改善も必要となります。練習をすればするほど水泳肩のリスクは高まりますので、オーバーワーク気味の選手は特に注意が必要です。

よくあるケガ②平泳ぎ膝

平泳ぎ膝というのは、その名の通り平泳ぎによって発生する膝の故障のことです。膝あるいは膝の内側部分に痛みを感じることが主な症状で、平泳ぎのときに膝の酷使が原因で炎症を起こしてしまうのです。マラソン選手などが発症する「ランナー膝」と非常に似ており、改善方法に関しても同じ場合があります。

平泳ぎは、足によるキックで水を一気に押し出し推進力を得ています。以前までは「ウェッジキック」というカエルのように足を外側に大きく広げた状態で水をキックする泳法が主流でした。この泳法は膝への負担が少ない一方で、タイムアップにはつながりにくいデメリットがありました。そして現在の主流が「ウィップキック」です。足をあまり広げずに真後ろにキックし、まるでムチのように足をしならせるスタイルです。推進力が高いというメリットがありますが、膝を軸として使うため負担が大きく故障の原因となりやすいのです。

股関節内転筋などのストレッチや強化を図ることで、膝にかかる負荷の軽減が可能になります。少年少女の場合は骨や靭帯の発育が不十分なので、筋肉トレーニングなどを過度に行うことで筋肉の破壊につながりかねないため、適度に行うかウェッジキックにする必要があります。

ありがちなケガ③腰痛

腰痛も水泳でよくあるケガの一つです。平泳ぎやバタフライでは、息継ぎのタイミングでどうしても背中を反るような姿勢になってしまうので、腰へのダメージが蓄積しやすいのです。クロールの場合には息継ぎだけでなく腕で水をかく動作のときに腰をひねらせる体勢になります。そのときに腰へ強いねじれによる力が加わるため、腰を痛める原因になってしまいます。

「腰痛には水泳がいい」と言われますが、何でもいいというわけではありません。水中でのウォーキングや腰をひねらずにゆっくりと腕の力とバタ足だけで進むクロールであれば腰への負荷は非常に少なく済みます。しかし、通常の平泳ぎでは、動作中に腰へ力が加わってしまいますので、しっかりと意識しなければより悪化させることになりかねません。

腰への負荷もさることながら、泳法によって日常生活にはない独特な動きによって肩や腰などの緊張や、度重なる練習で疲労の蓄積も要因の一つとなるのです。そこで効果的な予防方法がストレッチです。念入りにストレッチやウォーミングアップを行うことで、部位の緊張がほぐれ、パフォーマンスを発揮しやすくなり、同時にケガもしにくくなります。

ケガのリスクを抑えて選手生命を維持しよう

ほかのスポーツにもいえることですが、一度ケガをしてしまうと復帰までに時間がかかってしまいます。また、ケガをしたことがトラウマになることや、再び同じ部位をケガしてしまうなど、何かと問題となります。そのため、普段からケガをしないための十分なケアが大切です。上記のようによくあるケガに関しては、対処法もはっきりしているので、トレーニングの一環として取り入れることで防ぐことができます。

もちろんアスリートの方であれば当たり前のように理解し、実践していることだと思います。しかし、練習で負荷の高いトレーニングを繰り返し行わなければならないためケガはつきものです。万が一、ケガをしてしまったとしても、その後の治療やケアをしっかりと行うことで選手としての活躍を少しでも長くできるようにしましょう。

まとめ

水泳選手によくあるケガですが、代表的な部位は肩と膝と腰となります。そのどれもが泳法によって負荷がかかってしまうことが原因となるので、負荷の高いトレーニングを行うとしても適切なケアが必要です。万が一、ケガをしてしまったときは整骨院で症状を和らげることが可能です。腰などのケガでお悩みの場合には、独自の手技にて痛みを解決する「太田ウィル整骨院」にぜひおこしください。