巻肩って言われたけどどう治したらいいの?
整骨院などで、「巻肩だね~」といわれたことはありませんか?
そういわれたものの、改善方法がわからない。そう悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
お悩みの方のために、今回はいますぐ誰でも簡単にできるエクササイズを紹介したいと思います。
そもそも巻肩ってどんな状態?
よく耳にする巻肩とは、肩甲骨が外・前方に偏位し、肩を内にすぼめたような状態になっている姿勢のことを言います。
主に背部の筋力不足・不良姿勢によって引き起こされることが多い姿勢です。
人間は基本的に、日常生活や、仕事での作業など、身体に対し前方でする作業がほとんど。
その為、丸まった姿勢のまま作業を長時間したり、作業後や合間でストレッチを行わず筋肉を使いすぎてしまうと、
胸の筋肉「大胸筋」「小胸筋」肋骨部分の筋肉「前鋸筋」がこり固まってしまい、それが日常的に少しずつ積み重なっていき、結果として巻肩となってしまうのです。
また、スマホの見過ぎ、横向きで寝る姿勢も巻肩になったり悪化させる原因になります。
肩甲骨に付着する筋肉は上腕に停止する筋肉が多い為、胸の筋肉 大胸筋の硬さによって上腕が内旋状態 (内へのねじれ) になると、
それに次いで引っ張られるかのように肩甲骨の位置が本来の位置よりも、外側に流れてしまいます。
また、肋骨から肩甲骨に付着する前鋸筋や、小胸筋の硬さによっても肩甲骨・上腕が引き寄せられる為、外側に流れてしまうのです。
似た姿勢でよく言われるのが「猫背」ですが、猫背は背中全体が丸くなり、首も前に出ている姿勢のことを言います。
状態としては猫背の方が悪い状態ですが、猫背と巻肩が全く関係ないというわけではなく、巻肩から悪化し猫背に移行してしまう場合が多くあります。
猫背になるだけではまだいい方で、猫背にプラスして、「ストレートネック」を引き起こしてしまうことがほとんどです。ストレートネックになってしまうと、
肩こりがなかなか改善されないだけでなく、頭痛を引き起こしたり、頸椎ヘルニア、胸郭出口症候群になりしびれを引き起こしたりと、様々な危険が潜んでいる為、早いうちに巻肩はしっかり改善しておくことが大切です。
巻肩の改善方法
では、姿勢の悪化を防ぐためには何をしたらよいのか、巻肩の改善方法を紹介します。
自宅、外出先・職場でも簡単にできるエクササイズもあるので、一緒に頑張って改善していきましょう。
前鋸筋
巻肩は、大胸筋という肋骨前面から腕につながる筋肉と、肋骨から肩甲骨につながる小胸筋、前鋸筋という肋骨前面から肩甲骨内側につながる筋肉によって、前方に引っ張ってしまっているため、この3つの筋肉と、プラスして隣接する筋肉のストレッチ、背部の筋肉強化をする必要があります。
まずは 腕を外に捻るエクササイズ です。
肩の付け根から捻るように意識し、腕を外に捻り、丸まってしまっている肩をしっかりと広げていきましょう!
10~15回を3セットできるといいでしょう。
このエクササイズは一番簡単かつ、どこにいてもできるのでとってもオススメです。
両腕同時にやってもOK(^▽^)
お家で思いついたとき、仕事の休憩時間など、ちょっとした隙間時間を見つけて巻肩を改善していきましょう。
次に猫のポーズ・キャットアンドカウ・肩回しです。
上記にある3つの筋肉、隣接する筋肉を同時にストレッチすることができます。
猫のポーズ・キャットアンドカウは、前鋸筋と広背筋のストレッチとして効果的。
胸側の筋肉だけではなく、背中の筋肉や、胸椎などもストレッチができるため、肩こり・巻肩改善にはもってこいのエクササイズ!
このストレッチを行った際に、伸びにくくいたいなあと感じる方は、巻肩や肩こりが強い可能性が高いです。
あまりムリには伸ばしすぎず、イタ気持ちいと感じるくらいの強さで20秒、左右3回ずつ行うといいでしょう。
最後に背中の筋肉トレーニングです。
菱形筋と僧帽筋です。
二つとも肩甲骨に付き、肩甲骨を内に引き寄せる作用のある筋肉のため、ここを鍛えることでさらに胸が開き、その姿勢をキープさせることも自然にできるようになります。
前胸部のストレッチのみでも改善に効果はありますが、その姿勢を維持できないことには意味がなく、巻肩を繰り返し引き起こしてしまうだけなので、
姿勢を維持させる筋肉も鍛えていくことが巻肩改善のカギとなります。
日常生活動作の改善も忘れずに
エクササイズして終わりではだめ!最初に話した巻肩になるそもそもの原因をまずはやめることも大切です。
・姿勢を正してみる
・スマホを長時間見ない
・なるべく横向きで寝転がらない
など、まずは日常的に行っている動作を少しでも見直してみると、姿勢も変わっていくでしょう。
おまけ
最後に、巻肩を引き起こしてしまう意外な原因をおまけとして紹介します。それは筋トレのやり過ぎです。
これは特に男性の方に多く、ベンチプレスなどでの小胸筋・大胸筋の鍛えすぎによって巻肩を起こしてしまいます。
一見、筋トレ好きと聞くと健康的に聞こえますが、実は鍛え方や鍛える量を間違えると、身体によくない筋トレとなってしまうことがあるのです。
お話ししたように、胸筋は肩を前に引っ張ってしまう筋肉であるため、背中の筋肉も同じくらい鍛えているか、むしろ多く筋トレをしていないと、悪化させてしまいます。
さらに、巻肩だけでなく、胸郭出口症候群の一つである、小胸筋症候群も引き起こす可能性も高いです。
これは、小胸筋を鍛えすぎたことにより、鎖骨・肋骨・小胸筋のあいだを通る神経の通り道を狭くし、圧迫してしまうことで、腕のしびれを伴います。
ですので、胸筋のトレーニングをよく行う方は
・しっかりとトレーニング後にストレッチを多めに行うこと
・胸筋を鍛えることだけに集中しすぎないこと
・背筋軍も鍛えること
を意識してトレーニングをおこなうことをおすすめします。
いかがだったでしょうか?巻肩の改善方法はマスターできましたか?
原因は日常生活に多く潜んでいます。姿勢を意識してみたり、しっかりと毎日頑張った自分の身体を労わるストレッチを行ったりして、巻肩や、猫背を予防していきましょう。