たくさんのスポーツがある中でもスポーツ外傷が発生しやすい競技はやはりコンタクトスポーツが怪我の発生率が多いと思います
今回はそんなコンタクトスポーツの中でも怪我の多いサッカーの怪我について紹介していきたいと思います
骨折、脱臼、打撲、捻挫、挫傷など
今回は挫傷(筋挫傷や筋断裂)=『肉離れ』について詳しく紹介していきます
【目次】
①『肉離れ』とはどんな状態か
②『肉離れ』の症状について
③『肉離れ』の治療法について
①『肉離れ』とはどんな状態か
簡単に一言で表すと『筋肉の一部が断裂した状態』のことです
スポーツなどで筋肉に強い負荷が加わることなどが原因で、筋肉が部分的に断裂する病気です。医学的には「筋挫傷」と呼ばれます
肉離れの原因
筋肉が収縮している時に
逆方向に筋肉が伸張される負荷が加わることで筋肉が引き伸ばされ損傷されると
『肉離れ』を引き起こします。
特にスポーツでは急なダッシュ・ストップ・ジャンプなどの過度な筋肉への負荷で起こります
筋肉の柔軟性の低下・筋力低下・水分摂取不足など様々な要因で発症のリスクが上がります。
肉離れしやすい筋肉
サッカーでは下半身の筋肉に起こることが多く 太もも『大腿四頭筋・ハムストリングス・内転筋』
ふくらはぎ『腓腹筋』などが肉離れになりやすい代表的な筋肉になります
②『肉離れ』の症状について
肉離れの発症時には筋肉の断裂部分に痛みがでます
断裂部分の患部に
- 疼痛(安静にしていても痛い)
- 圧痛(触ったり、押したりして痛い)
- 腫脹
- 熱感
- 皮下出血
- 陥凹(患部の断裂部分にへこみがある)
などが一般的に患部に出現することがあります
痛みが強い場合は
- 歩行時の痛み
- ストレッチでの痛み(筋肉を伸ばした時の痛み)
- 運動時の痛み(筋肉を収縮する時や負荷をかけた時の痛み)
など日常生活や運動時のパフォーマンス時に支障をきたす症状がみられます。
③『肉離れ』の治療法について
肉離れの検査について
当院では肉離れの患者さんが来院された場合は、まずは簡単な検査をおこなっていきます
ただ病院と違い、、、
- エコー(超音波検査)
- CT(コンピュータ断層撮影)
- MRI(電磁波で断層撮影)
などの画像検査はありません
当院では徒手検査を用いて検査を行ていきます
- 患部の圧痛
- 患部の陥凹
- 伸張ストレステスト
などを検査で確認をさせていただき
肉離れ以外の鑑別診断もおこなっていきます
肉離れの治療法について
『肉離れ』の治療は基本的には
・ 安静
・ 固定
が基本的な処置となります
「えっそれだけなの?」
という声がきこえてきそうですね(笑)
肉離れというのは「本来ひとつにまとまっていた筋繊維が無理な力がかかったせいで部分断裂した状態」です。つまり、基本的には切り傷や裂傷と同じなのです。切り傷が出来た場合は、そのまま放置しておくよりも、切れた箇所の皮膚を寄せ合い、固定しておく方が早くくっ付いて治癒していきます。
一般的には安静と固定の保存療法のみですが、、、
当院では【早期回復・早期復帰】を目的として積極的に【物理療法】を取り入れていきます
・ マイクロカレント(MCR)
・ 超音波
マイクロカレントで患部の修復を促進させたり、超音波で患部の組織の癒着しないように修復させたりすることで早期回復・早期復帰出来るようにサポートしていきます。
肉離れの治療期間について
肉離れの基本的な治療期間は断裂部分の損傷度合いにもよりますが
・一般的に3週間~5週間です
内訳としては
1.損傷部位修復期間(安静・固定) 2週間~3週間
2.リハビリ期間(運動療法・手技治療) 2週間
※1と2で積極的に【物理療法】もおこなっていきます
- 肉離れによって壊れた筋肉の繊維も固定することで修復しやすくなります。そのため2〜3週間は患部を固定します。
- 組織の修復を推進するのにマクロカレントをおこないます
- 組織は修復過程で筋肉が収縮したり癒着してしまうので、超音波もかけていきます
- 肉離れによって修復時に収縮した筋肉は柔軟性が低下や筋力低下していることがほとんどなので、運動療法をおこないます